新潟　加茂の洋なし　ルレクチェ

ルレクチェは明治３６年頃フランス（オルレアン）から新潟県内に導入された西洋梨です。
以来、ひそかに絶品として愛されてきましたが、数ある西洋梨の中でも栽培が非常に難しく、生産量が少ない貴重品です。
やまげん果樹園では、親子二代にわたり商品化（品質向上）にむけて長年努力を重ねた結果、ようやく皆様のところへお届けできるようになりました。

皆様からのお問い合わせで、一番多いのがこの質問。
発送は11月下旬からですが、初期の頃は黄色く色づいたものから発送します。後半は、追熟が完了したものから順次発送します。
見た目ではわかりづらいときは、必ず、芳香を確かめてください。

また、指で押して「やわらかいかな～」と感じた頃が適期です。
ナイフで切ったときスムーズに刃がとおるくらい。
和梨のようにザクっとした感触のときはまだ早いですので、しばらく保存が必要です。

早いものは2～3日、遅いものは1週間くらいで可食状態となります。
バナナと同じような感覚でいいかと思います。
最初は青く、だんだん黄色くなり、最後には黒い斑点ができて食べ頃。
ル・レクチェも後半にはクビの周りから黒くなっていきますので、その頃が一番美味しく召し上がれます。
その後は一気に腐敗してしまいますので早めにお召し上がりください。

追熟が完了するまでは日持ちは良いが、一旦完了してしまうと日持ちは短い・・・ル・レクチェの特徴です。

「ル･レクチェ」のメルティングな食感と香りはどうして生まれるのでしょう？
西洋梨は、樹にならせたままではうまく追熟しません。
樹上で成熟すると、水分が発散して果汁が少なくなったり、肉質がボケて極端に食味が劣ってしまいます。
そこで、収穫後に環境条件を与えて、正常な成熟を促します。
これを「追熟」と言います。

ルレクチェの追熟の方法をご紹介します。

追熟はエチレンと炭酸ガスに影響されます。 追熟にはごく微量のエチレンが欠かせません。
温度が低いと、エチレンの放出量は減り、温度が高いとエチレンの放出量は増えます。
また、果実の呼吸による炭酸ガスは内部から組織破壊をおこします。
十分な管理をしないと、ルレクチェ特有の肉質、香りは生まれません。
ルレクチェはデリケートな果物なのです。

出荷の前半は、追熟７割、おおむね35日～40日経過しています。
でも、まだ食べ頃ではありません。
ルレクチェの「魅惑的な芳香」はわずかで、果肉もやや硬い感じです。 もうしばらくお待ちください。

　・・・>>> この頃の果実は、主に贈答用としてお客様に発送しています。

出荷の後半は、追熟が完了していますので、十分ルレクチェの「味」を満喫できます。
逆に、その後腐敗が顕著になるので注意が必要です。
冷たい場所に置いたり、風通しの良い場所に置いたりして保存してください。
箱の中にエチレンが多いと追熟はどんどん進みますので、箱からすぐに出した方がいいです。
また、冷蔵庫で保存する場合は、他の野菜や果物の影響も受けますので、エチレンを逃がす工夫をしてください。

ルレクチェは透明な専用袋に包んで発送します。
袋には小さな穴が開いており、ここから果実は呼吸をしていますので、袋に入れたままでも大丈夫です。
果実のスレや傷み、乾燥などを防ぎます。
長期保存する場合には、炭酸ガスを充満させないよう果実を袋から取り出しておいた方がいいかもしれません。

※袋には食べ頃についての説明が印刷されています。また、同梱のリーフレットも参照してください。